令和5年度 新春に思う 佐藤翔風
令和五年、葵卯の年 新年あけましておめでとうございます。
会員の皆様におかれましては、新しい年を健やかにお迎えになられたこととお慶び申しあげます。
年頭一月七日には六十三年欠かすことなく継続されています、因幡一ノ宮 宇倍神社での新春奉吟、神社拝殿では、新春を寿ぎ万葉集最後の歌、大伴家持作 新たしき、続いて漢詩、石川丈山作 富士山を声高々に朗詠、心晴々しい気持ちで、この一年良いスタートを切ることが出来ました。
令和二年度より猛威を振るっています新型コロナウイルス感染拡大により、昨年もいろいろと計画されていた諸行事も延期、中止を余儀なくされ皆様には大変ご迷惑をおかけしまいした事、心よりお詫び申し上げます。
例年であれば、その年度ごとに開催される、支部周年記念吟詠錬成発表大会が新型コロナウイルス感染症の影響で中止となっていました。が昨年、令和ニ年度、三年度、四年度分を合同開催という形で、神伝早渕流剣詩舞道鳥取支部、菊水流剣詩舞道鳥取支部の協賛を頂き、盛会裏に開催できましたこと、本当に嬉しいことでありました。改めて大会役員の皆様にお礼を申し上げます。
「和を以て貴しと為す」皆が仲良く、争う事無く、常に相手を尊重し、認め合うその気持ちを大切にしたい。
顧みますと、初代宗家亡き後二十ニ年を迎え、平成十六年に二代目宗家を襲名して手早や十九年。その間、紆余曲折を重ね今日を迎えています。年齢で言えば油の乗り切った好青年といったところ、まだまだ研鑽を重ねながら頑張らなくては、と・・・。
高齢化、文化離れの波が押し寄せる昨今ではありますが、会員の皆様一人一人が吟道の正しさ尊さを更に自覚認識して頂くと共に、昨今の西洋の新しい文化に荒らされることなく、最も大切な精神文化、日本人の心を詠う吟詠の高揚を目指して精進したいものであります。ジオパークに認定された美しいこの地にさわやかな吟声が朗々と響きわたることを夢見て会員の皆様と共に邁進してまいりたいと考えています。
本年もどうぞよろしくお願い致します。